空中に立体的に浮かんでいるように見えるボックスの紹介 (前編)

はじめに

今年5月にオンラインでの開催となった Maker Faire Kyoto 2021、5/1 に Twitter での作品発表があったので、今年2月に作った空中に浮かんでいるように見えるボックスを投稿。

プロジェクターから透過スクリーンにボックスの映像を投写、顔の位置に合わせた視点からの映像を表示することで、あたかも立体的なボックスが空中に浮かんで見えるというもの。

仕組みとしては何か新しい技術を開発した訳ではなく、小型のAIカメラによる顔検出、レーザー走査方式のピコプロジェクター、透過型スクリーン、ボックスの映像コンテンツは PC上の TouchDesigner というアプリケーションでのリアルタイム映像処理を組み合わせて実現。

今回 Twitter で予想以上の反響があり、スイッチサイエンスさんの「MFKyoto2021 作品発表(勝手に)振り返りオンライントーク」でも紹介いただき、ありがとうございました。

今回使用した機材・開発環境

今回使用した機材、開発環境は以下の通り。
その他、AIカメラや透過型スクリーンの固定用にレゴブロックを使用。

  • AIカメラ:M5StickV(M5Stack/スイッチサイエンス) 2,741円(購入価格)
    今回使用した製品は販売終了となっていますが、後継のマイク搭載版でも同様に利用可能、他にも同様の顔検出が可能なカメラやPC側での顔検出でも可能
    PCとの接続は USB Type-C – Type-A 3m を使用
  • ピコプロジェクター:HD ピコ レーザー プロジェクター 自作キット for Pi [HD301D1](KSY) 17,820円(購入価格)
    解像度は 1,280 x 720、輝度は 20lm と暗いですが、レーザー走査方式なので、常に投写面にフォーカスが合い黒浮きもないので、透過スクリーンとの組み合わせには最適
    他のプロジェクターでも代用可能
    PCとの接続は HDMI – HDMI ケーブルを使用、また電源供給用に USB Type-A – microB ケーブルを USB充電器に接続
  • 透過型スクリーン:リア透過フィルム(シアターハウス)
    無料サンプル A4サイズフィルムのクリアタイプを使用、本来ガラス面への水貼りが必要ですが、今回はフィルムと同じくらいのサイズのアクリル板に四隅をテープで止めて使用
    アクリル板は Amazon で購入した「光 アクリル板 200×300×2 AC00-223 トウメイ」を使用 674円(購入価格)
  • 映像コンテンツ開発・実行環境:TouchDesigner(Derivative)
    非商用向けの non-commercial 版(無料)を使用、出力解像度が最大 1,280 x 1,280 に限られ、使用できない機能もありますが、今回のコンテンツやプロジェクターの解像度には十分
  • PC:Windows 10 Home
    TouchDesigner が動作するスペック、詳細は System Requirements を満たしているPC
    今回ボックス内の噴水のような表現は、Bullet Solver、Nvidia Flex Solver COMP という GPU で流体の動きをリアルタイムでシミュレーションする技術を使用

作り方

ピコプロジェクターは以前 AUTOLABさんの「ロボットアームを作ろう」というワークショップで組み立てた「CO-」というロボットアームに搭載。
今回はロボットアームを動かしていないので、一定の高さで固定できれば問題なし。ピコプロジェクターの底にはカメラの三脚用の1/4ネジ穴があるので、小型の卓上三脚や Webカメラ用のフレキシブルアーム型スタンドなどでも代用可能。

透過型スクリーンは、アクリル板に四隅をテープで貼り付け、レゴブロックで作った台の上に設置。この台も透明な素材であれば、より空中に浮いてる感が出るかと思います。
プロジェクターの光源からの距離は 約40cm、部屋の照明を付けた環境でそれなりの明るさで見えるところでこの距離としています。部屋が暗ければもう少し投写距離を確保して大きくすることも可能。

M5StickV は M5StickC 付属のレゴ互換マウンタを使用し、高さ 約50cmくらいの位置に固定。PCとは USB Type-C – Type-A のケーブルで接続。UART によるシリアル通信で、顔検出で検出した顔のバウンディングボックスの中心座標をカンマ区切りで出力。
M5StickV から実際に顔を検出する際の顔の位置(スクリーンの手前)までは 約90cm、高さが低いと透過スクリーンの影響で顔の検出が上手く行かないので、このくらいの高さが必要。

ここまで、制作に必要なものや、実際の動作環境について紹介して来ました。
M5StickV、TouchDesigner の詳細については後編として紹介する予定です。

室内空気質(IAQ)センサー Renesas ZMOD4410 を試してみる

今年1月に、CO2センサーを探している中で、CO2相当(eCO2)の測定が可能なセンサーがいくつかあり、その中で室内の空気質の指標が取得可能な Renesas の 空気質(IAQ)センサー ZMOD4410 を搭載した エアクオリティセンサ基板(Crescent) を、スイッチサイエンスで購入。価格は 4,800円(税込)。

このキットにはセンサー基板(左側)に加えて、センサーからのデータを CO2等の値への変換を行うマイコン搭載の専用変換基板(右側)、2つの基板を接続する Grove互換のケーブルが含まれている。
製品の注意書きにもある通り、空気中の有機物から間接的に CO2 に換算するため、厳密な CO2 の測定には向かないとのこと。

センサー基板には Renesas の 空気質(IAQ)センサー ZMOD4410 と、温湿度センサー HS3001 が搭載されている。

ZMOD4410 は、室内環境の指標とされる総揮発性有機化合物(TVOC) を MOX(Metal Oxide)方式で測定、測定値から eCO2 や 空気質の指標をファームウェアで算出する。
昨年6月の ニュースリリース によると、ニューラルネットワークによる学習済みファームウェアの提供により、従来より精度の高い の測定が可能とのこと。また、硫黄系の臭気(トイレの悪臭など)とエタノール系の臭気(消臭剤の香りなど)の区別が可能になったとのこと。
エアクオリティセンサ基板の サポートサイト(GitHub) の概要には、このファームウェア(20/10/19リリース版)が使用されているとの記載あり。

早速、エアクオリティセンサ基板のサポートサイトのサンプルコードをベースに、今回一緒に購入した M5Stack CoreInk への表示処理と、データ蓄積のためのクラウドサービス ThingSpeak へのアップロード処理を追加して、測定値を確認してみた。

今回、CoreInk を扱うのは初めて、実際使ってみると見易く、EInk ディスプレイが手軽に扱えるのは嬉しい。更新頻度の少ないセンサーデータの表示や、ブザーを内蔵しているので、換気のタイミングなどを知らせたりするといったことも可能。
いつものように、レゴブロックで簡単なスタンドを作成、 エアクオリティセンサ基板は CoreInk の下に配置してみた。

CoreInk の表示は、取得可能なセンサーの値、温度、湿度、CO2、IAQ、TVOC、EtOH に加え、現在の時刻や WiFi接続状態なども表示しているので、文字は小さめ。

以下、左側のグラフが ThingSpeak にアップロードした CO2 の測定結果。
右側のグラフは同じ部屋にある空気質モニター Awair の NDIR方式の CO2センサーの結果。
測定環境としては、5.5畳の寝室で、0~7時までは閉め切った状態、7~17時はドアを開け部屋に誰もいない状態で確認。

  • 1時以降の就寝後、朝にかけて上昇、6時前に 1100ppm を超える
  • 7時過ぎには誰もいないこともあり 400ppm 近くまで大幅に下がる
  • Awair の結果と比較すると、大まかな傾向は同じような結果
    ただ、0時過ぎ辺りの比較では Awair が 1500ppm を超えているが、ZMOD4410 は 700ppm 以下と大きく異なることもある

次のグラフは空気質の指標 IAQ の値、2未満が非常に良く、5以上は非常に悪いとのこと。
6時ごろに 3.8まで上昇、10時以降は 3前半をキープ。

引き続き、他の CO2 センサーとの比較、また今回は違いが判らなかった TVOC と EtOH の値について、どういった環境で違いが出るのかなど気になるところもあるので、確認して行きたい。
また、今回 CoreInk ではあくまでも数値の確認がメインだったため、今後は空気質モニターとして見易く換気タイミングを知らせるなどの機能も追加して行きたい。

CO2センサー Sensirion SCD4x の校正(キャリブレーション)を試してみる

SCD4x の校正方法は、Forced recalibration (FRC) と、Automatic self-calibration (ASC) の 2つ。FRC は リファレンスの CO2値を指定して校正する方法、ASC は 1週間の間で最も低い値を 400ppm とみなして自動校正する方法。詳細は データシート の “3.7 Field Calibration” を参照。

今回 ASC だと時間がかかるので、既にある空気質モニター Awair の値をリファレンスとして FRC による校正を試してみた。FRC を行うプログラムは、 評価キットページ からのリンク先の、Arduinoサンプル にある SCD4x_I2C_FRC_Forced_Recalibration_Example.ino をベースに、M5StickC で動作するように修正して使用。 FRC の実際の手順は “3.7.1 perform_forced_recalibration” に記載されていて、以下のような流れ。

  1. periodic measurement mode で 3分以上 CO2 が一定の環境で動作させる
  2. periodic measurement mode を止めて、500ms 待つ
  3. perform_forced_recalibration コマンドを実行

具体的な perform_forced_recalibration の実装は、サンプルコードの 111行目~ で行っている。calibration で指定した値を、I2C の、perform_forced_recalibration コマンド(0x362f) の 3バイトのパラメーターに指定して書き込みを行う流れ。
今回は、calibration の値を、リファレンスの Awair の値に修正して実行してみた。

  // assuming an external reference shows 650 ppm
  calibration = 650;
  
  // prepare buffer with data for calibration
  // calculate CRC for each 2 bytes of data
  data[0] = (calibration & 0xff00) >> 8;
  data[1] = calibration & 0x00ff;
  data[2] = CalcCrc(data);
  
  // send command for perform_forced_recalibration
  Wire.beginTransmission(SCD_ADDRESS);
  Wire.write(0x36);
  Wire.write(0x2F);
  // append data for calibration
  // 2 bytes calibraion, CRC
  Wire.write(data[0]);
  Wire.write(data[1]);
  Wire.write(data[2]);
  ret = Wire.endTransmission();

M5StickC に書き込んでいる間にも CO2 の値は変化してしまうので、多少のずれは発生してしまう。今回はおおよそ合っていれば良いということで、以下は校正後の Awair との比較してみた結果。
Awair が 875ppm に対して、SCD41 が 887ppm、2000ppmくらいまで変化した場合でも、ほぼ同じくらいの値になることも確認。

一旦、それなりの値が取れるようになったので、次はクラウドサービス ThingSpeak や、Ambient へのデータ蓄積を行えるようにして、Awair ともう少し長い時間での比較ができるようにするのと、SCD41 の Low Power operation によりどの程度消費電力を抑えられるかも試してみたいところ。

M5Stack PM2.5 大気質センサキット を試してみる

2月にスイッチサイエンスでの取り扱いが開始されて、すぐに購入。
製品詳細については、スイッチサイエンスの 製品ページ、M5Stack の 公式のページ を参照。

春になると花粉や黄砂が増え、室内の PM2.5 がどう変化するか、またほとんど気にせず標準のまま使用している24時間換気フィルターを PM2.5 対応にしたら効果があるのか気になったのが購入の大きな理由。

この大気質センサキットは、PM2.5 の測定を行う PLANTOWER の PMSA003 というユニットと、 温度・湿度センサー Sensirion SHT20 が一緒になった PM2.5ベースと、M5Stack Basic、表示が見易い角度で設置可能なスタンドがセット。
PM2.5ベース と M5Stack Basic を接続し、スタンドと M3ネジ 2本で組み立てて完成。
購入後そのまま電源を入れればセンサーの測定値が確認できるのはキットならではの良いところ。

USB Type-C で電源を供給すると、以下のように、画面上段に PM1.0/2.5/10 の測定値 μg/m3 と、下段に PM0.3/0.5/1.0/2.5/5.0/10 の粒子の数?、温度・湿度が表示される。
温度・湿度は内部の発熱のせいか、実際より温度が+5度、湿度が-10%くらいの値になってしまうのが少し残念。

購入後そのまま電源を入れた状態

以下は、背面の様子。黒い部分にあるファンにより銀色の金属部分の右側から空気を取り込み、取り込んだ空気に含まれる粒子をレーザー散乱法で検出するとのこと。

背面の様子、銀色の金属の部分が、PM2.5センサー PMSA003 のユニット
下のスタンド両側の脚の奥に見える M3ネジ で本体と固定されている

購入時のままだと、その場で確認するだけなので、元のプログラム をベースに、クラウドサービスでのデータ蓄積のためプログラムを作成。
今回対応したサービスは、ThingSpeakAmbient。ThingSpeak は以前から使っていたので、そのコードを流用。Ambient は今回初めて使うので、チュートリアル などを参考にしながら、以下のような感じで温度・湿度、PM1.0/2.5/10 を 5分おきに送信し保存できるように実装。

ThingSpeak のデータについては、スマホ(Android) の ThingShow というアプリのウィジェットで、ホーム画面で以下のような感じでいつでも確認できるように。
一番下の表示が今回の PM2.5 大気質センサキット の値、一番上は市販製品の空気品質モニター Awair のウィジェット表示、5つのセンサーの総合的な数値や、個別の数値を5段階の色で表示されるので直感的に分かり易い。
真ん中は別のセンサーで、こちらは別途レビューを書く予定です。

あと、住んでいる周辺の PM2.5 などがどう変化しているか、公開されている情報がないかを調べてみると、環境省大気汚染物質広域監視システム、愛称 そらまめ君 というサイトで公開されていることを知る。
気になって他にも公開されている情報がないか調べてみると、環境省黄砂飛来情報 (キャラクターは黄砂ライダー)や、花粉は 環境省花粉観測システム、愛称 はなこさん というサイトがあり、室内のデータとの比較などで色々と活用できそう。
さらにこれらのデータが WebAPI で扱えないかと調べたところ、MMソリューション という会社が開発・公開していて、無償利用可能とのこと。

今後は、蓄積データと環境省データとの比較、 PM2.5 対応フィルターの効果について確認進めて行く予定。

CO2センサー SCD41 を試してみる

在宅時間が増え、特に冬場は部屋を閉め切ることが多いので、CO2濃度が気になるところ。以前から、低コストで CO2モニターが作れなか、色々と調べてみると非分散型赤外線(NDIR)方式のCO2センサーだと 6,000円 を超えてしまう。CO2相当の eCO2が計測可能なセンサーもあるけど、それなりの精度は欲しいところなので、NDIR方式で調べてみる。

候補としては、Sensirion の SCD30、SeeedStudio の Arduino用 Grove CO2&温度&湿度センサー(SCD30)が良さそうで、購入しようとしたところ在庫なし。
もう少し調べていたところ、Sensirion の SCD4x という新製品が出ているとのこと。まだモジュールとしては見つからず、さらに調べたところ Sensirion から SCD4x Evaluation Kit(SEK-SCD41-Sensor) という SCD41モジュール を含む評価キットを発見。
国内で取り扱っているところは見つからず、DigiKey は在庫なし、在庫があった Mouser から購入。価格は 5,651円で 2つ購入、送料は 6,000円以上で無料、3/4に注文して、届いたのが 3/13 なので 10日ほど。現時点(3/20)だと在庫なしで、次回入荷予定は 4/14 とのこと。

この SCD4x は、NDIR方式ではなく、Sensirion 独自の PASens技術 という、光音響検出原理により NDIR方式のようにある程度の光学ビーム経路を必要としないため、構造もシンプルで体積も 約1cm3 と小型で、コスト効率が良いとのこと。また、CO2 以外に温度、湿度センサーも内蔵。

評価キットの Webサイト には、クイックスタートやデータシートへのリンクや、Arduino などのサンプルコードへのリンクが分かりやすくまとめられている。キットには SCD41 development board/Jumper wireset/Adapter cable が含まれていて、Adapter cable は SensorBridge に接続するためのものとのことで今回は未使用。通信方式は I2C で、接続に関しては M5StickC の Groveポートと、SCD41モジュールのJSTコネクタのピンの並びが異なるので注意。Grove の白(SDA)を SCD41モジュールの緑に、後は同じ色(黄:SCL/赤:VDD/黒:GND)で接続。

早速 Arduino のサンプルコード をベースに、M5StackC での表示の処理を追加して試してみる。以下のような感じで、無事表示を確認。ただ CO2 がかなり高めなので、校正が必要。

以下、SCD30 と、SCD4x の仕様を比較してみた。(データシートより)
CO2含め、温度・湿度の測定範囲/精度は SCD30 が高いけど、実用的な測定範囲と精度で問題なければ、サイズ・コスト面では SCD4x が良さそう。

型番CO2
指定測定範囲 / 精度
温度
測定範囲 / 精度
湿度
測定範囲 / 精度
SCD30400ppm~10,000ppm /
±(30ppm +読み取り値の3%)
-40~70 ℃ /
±(0.4℃ + 0.023 × (T[℃]-25℃))
0%~100%RH /
± 3%RH
SCD40400ppm~2,000ppm /
±(50ppm +読み取り値の5%)
-10~60 ℃ /
0.8℃ (15~35 ℃)
1.5℃ (-10~60 ℃)
0%~100%RH /
6%RH (15~35 ℃)
9%RH (-10~60 ℃)
SCD41400ppm~5,000ppm
±(40ppm +読み取り値の5%)
-10~60℃ /
0.8℃ (15~35℃)
1.5℃ (-10~60℃)
0~100%RH /
6%RH (15~35℃)
9%RH(-10~60℃)
SCD30 と SCD4x の仕様比較

イベントのお知らせ(Maker Faire Tokyo 2020)

今週末 2020/10/3(土)、4(日) に 東京ビッグサイト で開催される Maker Faire Tokyo 2020 に出展します。
今回のカテゴリーはロボティクス、場所は F / 04-06 MK Tech Lab で展示予定です。

今回の内容は「ロボットアームを動かして不思議な映像空間を体験しよう!」です。
出展内容詳細は こちら から。また、最新情報は Twitter @mktechlab_net にて更新中です。

イベントのお知らせ(Tsukuba Mini Maker Faire 2020)

2020/2/15(土)、16(日) につくば市の つくばカピオ で開催される Tsukuba Mini Maker Faire 2020、M-02-03 AUTOLAB (@autolab_jp)さんのブース内で展示予定です。

ロボットアームをもっと身近に! ハンドジェスチャー操作と、アームの動きに同期した映像を体験できます。

最新情報は Twitter @mktechlab_net にて。

Maker Faire Tokyo 2018 出展レポート

8月4日(土)~5日(日)に、東京ビッグサイトで開催された「Maker Faire Tokyo 2018」への出展レポートをまとめました。

Maker Faire Tokyo への出展は今回が初めてで、展示会などのイベントへの出展は、昨年10月に長野県上田市で開催された「上モノフェス」を含め2回目でした。

Maker Faire Tokyo は年々出展者も増えており、今回は約600の出展者数で、各種ワークショップやコンテストも開催され、過去最大規模での開催となりました。

出展内容は「MK Tech Lab – 日常生活の困りごとを解決するガジェット!(結露対策編)」で、毎年冬場に悩まされる結露対策のシステムを実際に結露発生環境で動作させるデモをメインに、センサーを使った電子工作とレゴで作った各種ガジェットの展示を行いました。

会場は、西1と西2ホールで、出展場所は西1ホールで、カテゴリーは最も出展者数が多いエレクトロニクス(電子工作)エリアの H-04-05 でした。外側の通路に面した角で、おおよその配置は事前に考えていましたが、実際の配置は当日現場を見て調整しました。

初日、8月4日(土)は12時開場でした。当日搬入で会場に着いたのが10時頃、2時間もあれば十分だと考えていましたが、WiFi がなかなかつながらず、ギリギリまで調整していました。今後はできるだけ WiFi なしでもデモできるような展示内容を考える必要があると思いました。

出展者用のスペースは約1.8m四方で、1.8m x 0.6m の机が提供されました。持ち込んだ折り畳みのキャンプ用の机も使って、角の外側通路に結露対策ファンのデモが見えるように、展示内容の説明もコルクボードに貼り付け設置しました。

2日目の8月5日は10時~18時で、両日共にお昼過ぎは多くの来場者で混雑していました。途中、お昼を交代で取ったり、他のブースを少し見学したりと、あっという間の2日間でした。

こちらは、結露対策ファンのデモの様子。
木枠とアクリル板で作ったボックスに加湿器を置き、結露発生環境を再現。
右側の下の茶色いのが結露対策ファンで実際にファンが回って結露が抑えられている状態、左側はファンがなく結露が発生し白くなっている状態。

今回のデモ用のファンケースはレゴブロックではなく、木製で新たに作りました。
カーテンの下に設置することで、部屋の中からの空気を取り入れ、窓の下から上への風の流れを作り、結露を抑える仕組みです。
結露環境ボックスに入っていると実際にファンが回っているか分かりにくいので、ビニール紐を細かくして貼り付け風が出ているか分かりやすくしました。

こちらは、結露対策ファンの説明の様子。コルクボードに、A4用紙8枚にまとめ貼り付けました。
こういった説明はあまり読んでもらえないのではと思ったりもしましたが、結構読んで頂けたので、今後も是非こういった説明は必ず展示しようと思いました。

一番左側は「ステレオカメラで3D表示」。
WiFiモジュールの ESP-WROOM-02 と ArduCAM という小型カメラの組み合わせを 2セット使い、2つのカメラの画像を WiFi経由でスマホのブラウザに並べて表示、VRゴーグルにスマホを入れてレゴのミニフィグの視点で立体的に見えるようにしたデモ。どうやって、立体的で動きのあるものを見せるか悩みましたが、結局 littleBits のモーターでレゴのコンベアを回し、シロクマに魚などをあげるといった内容にしました。VRに関係なく、子どもたちには人気でした。
WiFiの接続状態が悪く、まともに見えたのはわずかでした。今後、さらなる改良が必要です。

真ん中のバッテリーがつながったものは「温湿度気圧計(省電力版)」。温湿度気圧センサー BME280 と、WiFiモジュール ESP-WROOM-02 のみで、データはクラウドサービスの ThingSpeak にアップロード、スマホなどで確認するデモ。ESP-WROOM-02 の DeepSleepMode を使って省電力化、バッテリー駆動できるようにしています。

 中央の上にミニフィグが2体乗っているものは「環境モニター」。
2行のLCDで、温湿度センサー DHT22、明るさセンサー BH1750、空気質センサー MQ-135 で CO2 の値を表示するデモ。 LCD や各種センサーを、レゴブロックのみできれいに組み合わせはめ込んでいるところがポイントです。底の青い部分はレゴブロックの形のモバイルバッテリーを使用しています。レゴブロックは思い付いた時に、すぐに形にできるので大変便利です。

こちらは「音声ガイド温湿度計」。
温湿度や明るさ、気圧などセンサーの値や、その値についてのアドバイスを音声で知らせるデモ。音声合成IC AQUEST/ATP3012R5-PU を使用して、小さいロボットの声で、例えば温湿度から不快指数を計算して熱中症注意のアドバイスや、勉強机の上の明るさを計測し勉強に適しているかどうかのアドバイスなどを知らせてくれます。

結露対策ファンについては、興味のある方はじっくり説明を読んで頂いたり、展示内容について説明すると色々と質問をもらったり、アンケートにも快く回答頂き感謝しています。

WiFi 環境で上手く動作しないデモもありましたが、多くの方に見て頂き、楽しい2日間を過ごすことができました。また、是非こういった機会があれば参加したいと思います。

BBC micro:bit 用レゴブロックケースの紹介

先日購入した BBC micro:bit。色々とケースは売っているようですが、とりあえず手元にあるレゴブロックでケースを作ってみました。

色は白で統一、使えそうなサイズのブロックを探していたところ、LEGO City の Police Station(7498) に入っていた 2×6 の溝の入った柱として使うブロックが高さが丁度良く、micro:bit の両側を挟んで上手く固定し、他のブロックと組み合わせきれいに作成できました。

実際にスマホ用モバイルバッテリーをつなげて、動かしてみた様子は こちら 。

フロントは透明の 6×6 のパネルでLEDが見えるようにし、micro:bit の上部のコネクタ類に接続できるように1×6のスペース空けて、きれいに収めることができました。

 

 

 

組み立て手順を以下にまとめてみました。

  1. 使ったブロックは以下の通り
  2. 溝があるブロック2本の間に丁度 micro:bit が入ります
  3. 正面は、透明のブロックを使いました、左側の1×2透明ブロックで micro:bit のがたつきを抑えます
  4. 上面を以下のように組み立て、完成!
  5. とりあえず、以下のプログラムで動作確認

以上、micro:bit 用レゴブロックケースの紹介でした。

上モノフェス出展レポート

もう半年過ぎてしまいましたが、昨年2017年10月8日~9日に、長野県上田市で開催された「上モノフェス」への出展レポートをまとめてみました。イベント直後にまとめようと思いつつ、あっという間に半年が過ぎてしまいました、反省。

「上モノフェス」はものづくりを楽しむ人(メイカー)たちが集まり、地域や年代、企業の枠を超えて「ものづくり」での交流ができる展示やワークショップといった体験ができるイベント。

会場は、長野県上田市にある「サントミューゼ」と呼ばれる、劇場・ホール、美術館など、地域の人々が交流する場として整備された複合施設。近くには大型のショッピングセンターの「アリオ上田」があり、休日の交流芝生広場は多くの家族連れで賑わう場所です。

「上モノフェス」は 2016年2月に「上モノラボ」という名称で第1回目が開催され、今回が2回目の開催でした。出展者数は企業、個人合わせて30ほど。

MK Tech Lab として活動を開始してから、これまでこういったイベントには参加したことはなく、初めての試みでした。実際に作ったモノを多くの人に見てもらったり、他の出展者との交流など、色々と学ぶことができればと思い出展してみました。

出展内容として、メインは Arduino により温湿度センサーでファンを制御し結露を抑えるための装置(ケースはレゴブロックで作成)を、実際に自宅で使用した成果や、木工で作成した結露発生環境での動作デモ、その他レゴと電子工作で楽しめるガジェットを展示しました。

会場は大ホールの入り口付近の大ホールホワイエと呼ばれる場所で、壁に沿って出展者スペースが並ぶレイアウト。スペースは 約 2m四方 で、1.8m x 0.6m の机が提供されました。机の半分を結露対策ファンのデモ、残り半分のスペースにその他のガジェットを展示、机の奥に説明用のパネルを立て掛けました。

 

今回メインの出展物の結露対策ファンのデモの様子。木工で作成した結露発生環境ボックス内中央にに加湿器を置き、右側に結露対策ファンを、左はファンなしでファンの効果が比較できるようにしました。ボックス内のセンサーから取得した温湿度データは WiFi(スマホのテザリング)経由で IoT向けクラウドサービス ThingSpeak にアップロードし、ボックス左にある iPad のブラウザで確認できるようにしました。結露対策ファンの仕組みは こちら で紹介しています。

その他の出展物としては3点、ケースをレゴブロックで作り、Arduino と各種センサーを組合わせ、LCDや音声で知らせるガジェットを展示しました。ケースがレゴブロックのため、家族連れのお子さんに人気でした。

 

 

結露対策ファンについては、最初は展示内容が伝わらない様子でしたが、直接説明をすると、実際に結露に困っている方が多く、興味を持って見てもらえました。2日間で直接説明をさせてもらった方は約50人、結露に関するアンケートも快く回答頂き、色々と学ぶことが多く、楽しい2日間でした。

実際に出展してみると、いかに展示内容を分かりやすく伝えるか、当日のレイアウトを考慮した展示物の見せ方をどうするか、展示物を説明するパネルやアンケートの作成など大変なこともありましたが、それもまた楽しかったです。他の出展者の方も、国内や海外の Maker Faire に出展するなど、モノづくりへの想いが強い方が多く刺激になりました。今後も今回のようなイベントがあれば是非参加したいと思いました。

アンケートは Googleフォームで作成し、iPad のブラウザで回答してもらいました。複雑なアンケートも作成可能で、集計までしてくれて大変便利でした。回答結果から、今回は上田市周辺で主に一戸建ての方が多かったのですが、約75%で結露が発生し、その内約80%の方が困っているという結果でした。